日頃より、当店まくらと眠りのお店いろはをご贔屓してくださっているお客様でした。長年、ご贔屓くださっているのですが、フィットラボ・オーダーメイド枕はお作りになられておらず、これまでは、そば枕やパイプ枕を納品させて頂いておりました。今までは、お座敷におふとんを敷いて寝る日本式スタイルを続けられていましたが、今年(2019年)からベッドスタイルにするということで、電動ベッドやマットレス一式をご提案させていただきまして納品、組み立て、設置、ベッドメイクまでを全て行なっていました。
「いや、なんか貰いもんの枕が出てきたけんね、この枕を使い始めたらも~う首がだんだん痛くなってきてね・・・。」
「あぁ~こりゃ枕の高さが高いもん!っていうか僕が使っても首が痛くなりますよ」
そして、既製品のまくらでも高さ調整ができるもの、昔ながらのまくらをお見せしました。そして、こんなのもあるんですよ~と言いながら、オーダーメイド枕もお見せしました。もちろん、オーダーメイド枕は、立位測定(全身・側面)システムで測定して作るものですが、ある程度までは現場で合せる自信はありますので説明させて頂き、体感してもらいました。
(※一見様には、オーダーメイド枕のご自宅にてのフィッティングは行なっておりませんのでご了承くださいませ)
「あぁ~この枕いいですね。これにします」
そして、ベッドの上でフィッティングしながら、まくらをお客様の高さに合わせてお作りしていきました。画像じゃまったくわかりにくいですが、明らかに高さは違います。また、まくらは頭と首を支えるものですが、どちらかというと首をしっかり支えるものですが、もっと言うならば首を支えつつ緩めてやるものなのです。また、仰向け寝の高さ、横向き寝の高さそれぞれの高さを合わせる必要があるのです。私は横向きにしか寝ません!とか仰向けでずっと寝ています!という方がいますが、この方達が寝返りをするようになったら寝起きは今以上に気持ち良くなるはずです。
そして、県外で生活されているお子様、海外で過ごされているお孫さんが正月に帰って来られるということも以前に聞いておりました。それはそれは、もう楽しみに待っていると笑みを浮かべてお話になられていました。
「奥さんさ、ちょっとこんなのば持ってきとったっちゃけど見てもらえませんかね?」と、生繭近江仕立て手引き真綿肌掛けふとんをお見せしました。っていうか、長年のお客様なので手引き真綿肌掛けふとんはもちろんお勧めして以前に買ってもらっているのですが、私は息子さんかお孫さんに正月ふとんとしてどげんかいな?と思ったのです。
お客様も手引き真綿肌掛けふとんの気持ち良さは重々知ってあります。
「じゃあせっかくやけん、もらっとこう」
「ありがとうございます。息子さんが使いんしゃーとかいな?それとも孫ちゃんやろか?」
「早いもん勝ちよ」
「早いもん勝ちかぁ~そうですね」
「あったかいカバーも持ってきとうけん、カバーもしときますよ」
「そうね。お願い」
実はこの生繭近江手引き真綿肌掛けふとんは、NHKプロフェッショナル仕事の流儀に夫婦で出演された、北川茂次郎・みゑ子さん夫婦が作られた逸品なのです。寒い季節は羽毛掛けふとんを購入される方が一般的ですが、手引き真綿肌掛けふとんは羽毛掛けふとん特有のパサパサカサカサ音もせず、またドレープ性が高いので体にフィットして暖かいんです。お部屋の方角にもよりけりですが冬場でもこれ1枚で十分です。
生繭を使用していますので、一般的な手引き真綿肌掛けふとんと比べて、かさ高のボリュームが違いますしふっくらしています。そのふっくらを損なわないように和綴じです。
ウォームパイルあったか掛けふとんカバーをセットしていきます。
京都のふとんメーカーでお馴染みのロマンス小杉ですが、ロマンス小杉の手引き真綿肌掛けふとん(羽毛掛けふとん)とウォームパイルあったか掛けカバーは、襟元ずれにくい10箇所ループボタンテープ付きです。
あと少しで完成です。
カバーもセットしました。
「ちょっと寝てみようかね」と奥様。
「あぁ~気持ちがいいよ。私がもらっとこうかいな・・・」
「奥さんがこればもらって、以前買っとった手引き真綿肌掛けふとんばやんしゃったら?」
「それもいいかもね・・・」
生繭近江手引き真綿肌掛けふとんとウォームパイルあったか掛けふとんカバーとの相性は抜群に良いんです。
ありがとうございました。